パイプオルガンも梵鐘も音色は「錫」が決め手・・・

パイプオルガンも梵鐘も音色は錫の合金比率で決まると言われています。
例えば梵鐘で言うならば国宝妙心寺の鐘の音色は周波数129ヘルツですが
この1ヘルツの違いは銅と錫の割合で言えばわずか数グラム」の違いです。
最後は職人の長年の経験と勘だけが頼りに「錫」が決め手の音色が決まります。
尚、鈴(すず)には錫(すず)が含まれておりませんので念のため・・・

◎パイプオルガン

 
 

 オルガン内部

 パイプオルガン全景

 パイプ唄口部分

 


「丸く成形する前に、ハンマーで金属板の表面を叩(たた)いてあるんです。叩いて鍛えることで分子の結合を強め、明るく強い音が出せるんですよ。素材は錫と鉛を配合した金属で、比率は錫52:鉛48とか、錫70:鉛30と言うように目指す音色によって変えています。前者はフルート系、後者はプリンシパル(よく響く音色)系の音が鳴ります。錫が増えると音が明るく鳴りますね・・・・
    −YAMAHAスタッフ/都留 裕幸氏(談)ー

都留 裕幸氏

◎梵鐘

   
 平家物語の有名な一説に「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり・・」とあるように、梵鐘は寺院とは切っても切れないものとされています。わが国に梵鐘が伝えられたのは7世紀頃で、京都の妙心寺鐘は698年(文武天皇2年)福岡県粕屋郡で鋳造されたことが鐘の内側に記されており、銘の入った鐘で最も古いものです(写真左)。

 梵鐘は銅と錫の合金の青銅によって作られます。教会の鐘は錫20%〜25%を含みカン高い音を出すのに対し、梵鐘は錫13%〜15%含むものが大半です。銅と錫の混合の比率や厚み、形などによって鐘の音色が微妙に変わり、これが梵鐘の良否を決定します。

 

匠の経験と勘がものを言う鋳込み

鋳型を取り除く緊張の一瞬

完成前の梵鐘